2017年09月29日  その他

本学医学部・薬理学および京都大学iPS細胞研究所の共同研究成果について (人見浩史准教授、中野大介助教、西山 成教授、京都大学 長船健二教授)

ヒトiPS/ES細胞からエリスロポエチン産生細胞の作製に成功
~腎性貧血に対する細胞療法の可能性~

腎臓の機能が低下すると、腎臓から分泌される重要なホルモンであるエリスロポエチン(EPO)が減少し、腎性貧血を来します。全国で30万人以上存在し、これまでは治療法として人工ヒトEPO製剤が使用されてきましたが、EPOの血中濃度を一定に保つことが難しいことや、EPO製剤が高価であることなどの課題もありました。

今回の研究ではヒトiPS/ES細胞からEPO産生細胞を作製する方法を世界で初めて確立しました。この細胞を腎性貧血モデルマウスに移植すると、安定的なEPOの分泌と治療効果が観察され、腎性貧血に対する細胞療法の可能性を示しました。また、今回開発した細胞は、EPO産生を刺激する薬剤のスクリーニングにも利用することができ、腎性貧血の新たな治療薬開発にも有用であると期待されます。

本研究成果は2017年9月27日(米国東部時間)に「Science Translational Medicine」に掲載されました。

また、各種メディアにて報道されました。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/170928_2.html
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H84_X20C17A9CR8000/
http://www.sankei.com/life/news/170928/lif1709280002-n1.html
http://www.asahi.com/articles/ASK9W4GBCK9WPLBJ001.html
https://mainichi.jp/articles/20170928/k00/00e/040/180000c
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00444696
https://www.shikoku-np.co.jp/national/medical_health/20170928000026

詳細は こちら (PDF:1.6MB) をご覧下さい。