香川大学医学部附属病院 検査部

新たなトランスレーショナルリサーチへの挑戦

生化学・緊急検査室について

 

 生化学検査では、患者さまから採取された体液(血液、尿、胸水、腹水、髄液など)に含まれている様々な成分(電解質、蛋白質、脂質、糖質、含窒素成分、酵素やホルモンなど)を化学的に分析しています。様々な検査項目を組み合わせ、病気の診断や治療効果の確認、病状の経過観察などに利用されています。

また、外来患者さまの診察前検査に迅速に対応し、採血から報告まで一時間以内に報告しています。一方、病態の急変や救急車で運び込まれた患者さまの緊急検査にも24時間 365日、休むことなく対応しています。血液ガス検査、生化学検査(30項目)、血算(7項目)、止血検査(7項目)などを行っています。

当検査室は、日本臨床検査技師会の基幹施設として、より信頼性の高い検査結果報告を目指しています。

 

 

 

生化学検査の目的と主な検査項目

 

 目的

検査項目

肝・胆道系

AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γGTP、CHE、総ビリルビン、       抱合型ビリルビン

腎臓

尿素窒素(BUN)、クレアチニン、尿酸、マグネシウム

膵臓

アミラーゼ、リパーゼ

心臓

CPK、CK-MB、NT-proBNP

糖尿病

血糖、ヘモグロビンA1c、グリコアルブミン

動脈硬化

総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、           LDLコレステロール

貧血

血清鉄、不飽和鉄結合能、フェリチン

ホルモン

甲状腺

甲状腺刺激ホルモン(TSH)、遊離型サイロキシン(FT4)、遊離型トリヨードサイロキシン(FT3)

副腎皮質

コルチゾール

 

生化学の分析装置です。血液や尿などの検体を様々な検査項目を組み合わせて測定しています。

心不全の指標となるNT-proBNPや、甲状腺関連のホルモン、前立腺癌のマーカーであるPSAなどの項目を測定しています。

血液ガス分析装置です。動脈血のPH・酸素分圧・二酸化炭素分圧・酸素飽和度などを測定しています。

糖尿病の診断・治療効果判定に有用なHbA1cを測定しています。