検査部ホームページへ
香川医科大

ICG 血中消失率

 このページはICG試験の血中停滞率から、血中消失率を計算するためのJava Appletを提供するものです。Java Appletのロードに若干時間がかかる場合があります。しばらくお待ちください。

 ICG試験という肝機能検査法があります.Indocyanine greenという暗緑色の色素を静注し、それが胆汁中へ排泄され減少する度合いから肝機能を知ろうとするものです。

 ICGの検査結果は二つの形式で得られます。一つは血中停滞率(%)です。体重1kgあたりの循環血漿量を50mlとすると、注射直後の血中ICG濃度は理論的に1mg/dlとなります。従って注射15分後の血清ICG濃度(mg/dl)を100倍すれば停滞率(%)が求められます.

 この方法の欠点は、 i) 体重1kgあたりの循環血漿量が50mlとは限らない(浮腫、脱水、腹水、極端な肥満、etc.) ii) 正しく15分後に採血しなければ意味が無いのに、それができたかどうか、データを見ただけではわからない という点です。

 もう一つの形式は血中消失率です.片対数グラフの縦軸に吸光度(あるいは血中停滞率。吸光度と濃度は比例する)、横軸に時間をとり、注射後5、10、15分の値をプロットしてこれらを結ぶ直線とy軸との交点をC0とし、その1/2に対応する半減時間T1/2を求めると、血中ICG消失率は以下の式で求められます.

血中ICG消失率 k = 0.693/T1/2

 この方法は、i) 最初の注射量が多少不正確でもよい、ii) 採血が適切に行われていない場合はグラフ上の点が直線状に並ばないので分かる という特徴があります。しかし、上述のように計算が面倒なのであまり用いられていないようです。

 以下のアプレットの右のテキストフィールドに 5、10、15分の血中停滞率(%)を入力し、[Calculate]ボタンを押すと、右下のテキストエリアに半減時間とk値が表示されます。

 10分値は省略可能です。これは、10分値を省略しても直線の傾きが変わらず、半減時間もk値も変わらないからです。しかし、採血が正しく行われているかの確認のためにも3つとも入力することを推奨します。

 もし、下のアプレットが正しく表示されない場合は、こちらのJavaScript版を用いてください。グラフ表示はありません。精度は少し落ちますので、半減時間で1秒程度の誤差は出ますが、実用上問題ありません。Netscape Navigator 3.0(もしかしたらver.2でも)、Internet Explorer 3.0以上で動作するはずです。


 このアプレットについて
このページは香川医科大学検査部の紹介・情報提供が目的であり、
営利目的のものではありません。
香川医科大学
香川医科大学 検査部
検査部 clinilab@kms.ac.jp
Web管理者 tinage@kms.ac.jp
4