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Wind of olive(オリーブの風)

もうすぐ防災の日

2019年8月28日

こんにちは。

救急看護認定看護師の國方です。

私は入職後、内科病棟や産婦人科病棟で勤務したのち、ICUへ異動しました。それまで経験したことのない重症患者を受けもつ中で、目の前で起こっている現象をきちんと説明できない自分に気づきました。また救急外来では、迅速な判断に必要な知識が不足していることも痛感しました。そこで「もっと救急看護について学びたい」と思ったのが、認定看護師を目指したきっかけです。

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                                                  10年前、認定看護師になった直後の頃ICUの仲間と

救急看護の中にも様々な分野があり、私が最も興味を持っている分野は災害です。DMAT(災害派遣医療チーム)として被災地へ支援に行ったり、院内外で講師をさせて頂いたりすることがあります。

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                   花巻空港から搬送された患者さん。これから東京へ搬送されるため、福島空港で一旦全身状態を確認しています。

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ところで、もうすぐ91日は防災の日です。皆さんは日頃から災害への備えをしていますか?私は以前、東日本大震災を経験した方の話を聞き、普段からちょっとした食料、水分、携帯の充電器を持ち歩くようにしています。

 幸いにもこれまで被災した経験はないのですが、先日訪れたニューヨークで突然の大停電を経験しました。マンハッタン全体が一度に停電したのではなく、通りごとに少しずつ停電していったようです。その日、いつもは夜景で有名なエンパイアステートビルの電気が消えており、「アメリカは今日節電の日なのだろうか?」と呑気に構えていました。しばらくして私は大きな駅の中にいたのですが、突然駅構内の電気が消えて辺り一面真っ暗となりました。地下鉄も止まっています。慌てて外に出ると街中真っ暗で、車のライトだけが光っていました。信号も止まっており付近は大渋滞、何やら大声も飛び交っています。

 なんとかホテルに戻りましたが、部屋は16階、鍵は電子錠(これはホテルの方が開けてくれました)、貴重品入れは電子ロック、テレビは観れない、エアコンはつかない・・・と、大変な不便さを感じました。ホテルで非常放送が流れていましたが、英語なので何を言っているのかも分かりません。

 異国の地の真っ暗な部屋で一人、これからどうなるのかとても不安でした。東日本や熊本の震災を経験された外国の方は、もっと不安だったと思います。災害発生時、高齢者や障がいのある方、旅行者は「要配慮者(災害弱者)」とよばれ、より細やかな支援が必要とされています。日本では来年東京オリンピックが開催されるため、多くの外国人が日本を訪れます。もしオリンピック期間中に災害が発生した場合、要配慮者が少しでも不安なく過ごせるような対策が必要だと感じました。

そして私はこの時も食料、水分、充電器を持ち合わせていたため、不安の中でも、少しだけ心に余裕があったように思います。災害はいつ起こるか分かりません。皆さんも日頃から、災害に備えて下さいね。

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                                                                   ニューヨークの新名所 Hudson Yards

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