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教授 伊藤 進 |
香川医科大学の開校以来、小児科学の臨床・教育・研究を発展させるために努力してまいりました。
臨床面では、昭和58年附属病院が開院され、生まれた赤ちゃんの命と心を助けることを小児医療の根幹と考え、病院内措置により周産母子センターを設置し、母体搬送を主体とした新生児医療を展開してまいりました。母子分離の影響を少なくし、赤ちゃんの命と心を助けるべく24時間面会可能と母乳保育を推進しています。
平成17年4月に香川県より総合周産期母子医療センターに指定され、より充実した新生児医療が可能になり、香川県の周産期死亡率、新生児死亡率と乳児死亡率の低下に大きく貢献しています。
一般小児疾患は、各分野の一般的な疾患から造血幹細胞移植などの専門的な集学的治療を要する難病まで治療を行っています。一般小児科は開院以来原則として24時間入院依頼を引き受け、地域医療に貢献しています。
教育面では、小児科診療は“小児の病気を診る”のではなく“病気の小児とその家族”を診ることを基本姿勢としてこどもに接することを教育しています。そして、香川大学小児科学講座のモットーは、“楽しくなければ小児科ではない”と“適正医療”です。
研究面では、小児の薬物療法、ビリルビン代謝および未熟児・新生児の脳モニタリングの研究を行っています。小児の薬物療法では、高速液体クロマトグラフィーを用いて体液中の薬物濃度を測定し、発達薬理学の原点である新生児や未熟児の薬物動態を研究しています。 ビリルビン代謝の研究では、新生児高ビリルビン血症の光療法におけるビリルビン代謝の全容を世界に先駆けて解明し、その光異性体の分離分析法を確立し主要な光異性体である(EZ)-サイクロビリルビンの構造決定をしました。これにより、光療法における最も有効な波長域を決定することができグリーンライトを開発しました。 現在でも、新生時期の生体試料中のビリルビンの光異性体および抱合体の分析を行い、生後のビリルビン代謝を中心とした適応現象の研究をしています。
脳モニタリングについては、ベットサイドで測定可能な多チャンネル近赤外分光装置や時間分解装置を備えた機器を用いて未熟児・新生児の脳障害を予防するための研究を精力的に行っています。
これらは、香川大学医学部小児科学講座の医局員の献身的な努力により行われています。皆様方が、当講座の発展を暖かい目で見守っていただくと同時に、小児科に興味をもたれる先生は当講座に参加されるのを望みます。
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