日本で一番小さな県、香川県には歴史や文化、食べ物、暖かい気候、そして何より温かい人情がぎっしりと詰まっています。皆様にこの魅力を実感していただき、日本の子どもが、そしてアジアの子どもが有効で安全な“くすり”を使用するために、第36回日本小児臨床薬理学会にて共に考えることが出来ますよう期待いたします。

 本学会は、「発達薬理学およびその関連領域の研究の進歩とその普及をはかり、小児の健康とその福祉に寄与すること」を精に、「発達薬理学シンポジウム」として発足し、昭和61年から日本小児科学会の分科会として認められ、名称も「発達薬理・薬物治療研究会」となり、平成7年に日本小児臨床薬理学会と名称変更し現在に至っております。発足当時の精神を基本とし、現在は小児薬物治療の有効性と安全性を得るために「小児薬物療法根拠情報収集事業」や「未承認薬使用問題検討会議」などに対する活動協力もしております。この小児薬物治療を有効で安全なものにするためには、これらの暫定的な施策が恒久的になり、小児用薬物の臨床治験が活発化される必要があります。臨床治験は日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)にて、日米EU三極での研究開発の重複や無駄を減らし、グローバル化により新医薬品の研究開発を促進し、より良い医薬品をより早く患者の手元に届ける努力がなされています。小児臨床試験のガイドラインはICHにおける合意に基づき、「小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス」(E11)が設定されています。我が国の小児医療においても、より良い医薬品をより早く小児の元へ届けるべく、それを担うすべてのものが、どうあるべきかを考える機会を提供するために「有効で安全な“くすり”を日本の子どもに」というテーマとし、参加されたすべての皆様に満足していただける活発で実り多い学会にしたいと願い、また、会員の皆様にとりまして有意義な学術集会となりますよう、目下鋭意その準備を進めております。より多くの方のご参加、皆様の温かいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

第36回日本小児臨床薬理学会
会長 伊藤 進
香川大学医学部小児科学講座教授

 

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