
血液・腫瘍
グループ
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診療グループの概要
香川大学医学部附属病院の小児血液がんグループは、小児がんや血液疾患を中心に、地域の中核病院として幅広く診療を行っています。小児がんは、白血病、神経芽腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、肝芽腫などが含まれます。一方、血液疾患には造血障害、自己免疫性疾患、先天性凝固異常などが含まれます。
小児がんに対しては、抗がん剤による化学療法、放射線治療、外科的手術、造血幹細胞移植など、複数の方法を組み合わせて従来治療されてきましたが、近年は分子標的治療や免疫療法などの新しい治療法も開発されてきています。また希少な疾患が多いことも特徴であり、オールジャパンの治療体制に立脚する日本小児がん研究グループ(JCCG)に参加することで、多施設共同研究などの最新の診断・治療に基づく医療を提供できる体制を整えています。また、小児固形腫瘍において保険収載されている陽子線治療については、小児がん拠点病院である兵庫県立こども病院とも連携しています。院内においては、小児外科をはじめとした各外科、放射線科、看護師、薬剤師、緩和ケアチームなど、他科・他職種との連携を密にし、QOLの向上を含めたよりより治療の提供を目指しています。また、年少児には病棟保育士による「たんぽぽ教室」、小学生・中学生には「院内学級」が設けられており、長期の入院生活の中で遊びや勉強の場を提供することで、子どもたちの生活をサポートしています。
注力している疾患
急性リンパ芽球性白血病
小児では最も多い血液のがんであり、抗がん剤を用いた多剤併用療法で治療されます。現在は、臨床試験の積み重ねの努力によって8-9割の生存率が達成されていますが、再発や難治例も存在するため、移植治療や新しい治療法が必要とされています。
当グループは、近年開発された新たな免疫療法であるCAR-T細胞療法の四国初の提供施設となっており、最新の治療を提供できる医療体制を整えています。
一方、小児がんの治療成績の向上により、治療による晩期合併症が問題となっています。退院時に治療情報を提供し、年齢別に理解度に応じた説明や成人以降のトランジションなどを踏まえた長期フォローアップ体制の構築が必要であると考えています。
教育
週に1回、血液腫瘍カンファレンスを行うことで、当グループ以外の病棟スタッフも患者情報を共有できるよう努めています。また、定期的に長期フォローアップミーティングを行い、外来通院患者についての問題点や情報提供のタイミングなどを、看護師などコメディカルのスタッフを含めて相談しています。さらに、院外研修などキャリアアップに関する相談も受け付けています。
診療グループ長の紹介

役職 | 病院助教 |
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出身大学 | 香川大学 |
卒業年 | 平成23年(2011年) |
専門 | 一般小児、小児血液がん |
所属学会 |
日本小児科学会 日本新生児成育医学会 日本周産期・新生児医学会 日本血液学会 日本小児血液・がん学会 日本移植学会 |
資格等 |
日本小児科学会 小児科専門医・指導医 がん治療認定医機構 がん治療認定医 日本小児血液・がん学会 小児血液・がん専門医 |
メンバー構成
岩瀬孝志、福家典子、横田崇之

関連病院
- 四国こどもとおとなの医療センター
- 広島大学病院
- 兵庫県立こども病院
若手へのメッセージ
少数精鋭ですが、地域の小児がん医療を保つため日々奮闘しています。
専門的な知識だけでなく、小児科医として総合力が身に付きます。
興味がある方は気軽に連絡してください。