平成21年度の1年間の臨床研修を終えた当科2名の研修感想です。
「 研修医1年間を振り返って 」
片桐 幸大
平成21年4月から1年間の研修医生活を香川大学医学部歯科口腔外科で送らせていただいて本当に良かったと感じています。誰しもそうかもしれませんが、僕も学生の頃はアシスト以外の歯科処置はほとんどしたことがありませんでした。そんな臨床経験が皆無の僕に対しても先輩方はあたたかく受け入れてくださり、病棟を含めた臨床経験のなかで、学生の頃には想像できないような貴重な経験をさせていただきました。こんなに配当を与えてくださったり希望に答えていただいたことに対してとても感謝しています。1日中動き回りながら目まぐるしく状況が変わっていく、そんな忙しい毎日の中で優しい先生方の指導のもと日々精進することができました。
しかし、1つ1つのことが初めての経験ばかりという時期も続き、最初から完璧にできないとわかっていてもできない自分に歯がゆさを感じたりもしました。まだまだ技術的にも足りない部分が多々あり習得すべきことも山積みです。医局の中で自分は足を引っ張らないようにという事だけを考えてこの1年間を過ごしてきましたが、来年からは1人1人がしっかりとした役割を担いながらなりたっているこの医局の中で、自分の役割を見出し貢献できるような医局員になるために頑張って過ごしていきたいと思います。
「 香川大学医学部付属病院での研修1年間を振り返って 」
澤井 史
歯科医師臨床研修の1年間が終了しました。この1年間は1か月くらいに短く感じられ、10年分くらいの濃い時間でした。決して同じ1日はなく、新しく学ぶことが尽きない1年となりました。
大学病院の臨床においては、外来、病棟を同時に経験出来たことがとても勉強になりました。外来では基礎疾患のある患者さんの歯科治療、外科処置、様々な疾患を経験し、病棟では全身麻酔下での手術症例、全身管理等について深く学びました。その中で他科の先生方からもたくさんの事を教わりました。また外来受診された患者さんが入院下にて加療を行い、退院後再び外来で患者さんやご家族の方にお会いした時に、にこにこした顔で「元気になりました。」と声をかけて頂く嬉しさを知りました。他にも患者さんからたくさんの心温まる言葉をいただきました。
また、1年間でたくさんの学会や勉強会にも参加し、臨床だけでは学べないことを勉強することができました。さらに学んだことを臨床へと活かし、よりよい臨床研修につながったのではないかと思います。11月には幸運なことに学会発表の機会を与えていただきました。初めての学会発表で右も左もわからず苦労することも多かったのですが、受け身の勉強だけでは得られない、非常に貴重な経験となりました。
この非常に充実した1年間をすごせたのは、とても丁寧に優しく、時には厳しく指導していただいた先生方、そしてよきライバルでありよく助けてくれた同期の先生のおかげです。4月からは医局の一員として力になれるように、より一層努力をして頑張りたいと思います。