ごあいさつ
新たな一歩へ
消化器外科学 岡野 圭一
このたびは、香川大学消化器外科学講座のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
当講座では、「安全で質の高い最先端の医療を患者さん一人ひとりに提供すること」、そして「未来を担う外科医を育てること」を理念に掲げ、診療・研究・教育に取り組んでいます。
現在、特に注力しているのは「低侵襲ロボット支援下手術」と「難治がんに対する集学的治療」です。ロボット支援下手術については、膵頭十二指腸切除、膵体尾部切除、肝切除、胆道拡張症、食道切除、胃切除、結腸切除、直腸切除など、保険適用となっているほぼすべての術式を導入しています。特に膵空腸吻合においては、精緻な縫合操作におけるロボットの有用性と将来性を強く実感しています。香川県で唯一の大学病院として、私たちは次世代の医療を見据え、さらなる進化を続けてまいります。

続きを読む
また、難治がんに対しては、消化器内科・腫瘍内科・放射線治療科と毎週カンファレンスを行い、ワンチームで集学的治療を実践しています。少しでも治療成績の向上を目指し、その成果を皆さまに発信していきたいと考えています。これらの医療は、高度な技術だけでなく、患者さんの想いに寄り添う心があってこそ実現できるものだと確信しています。
さらに、緊急手術などに対応する「地域の最後の砦」としての役割も担っています。こうした実績が評価され、2024年9月には第16回日本Acute Care Surgery学会学術集会を高松で主催いたしました。「Acute Care Surgeryが拓く外科の未来」をテーマに、国内外から559名の参加者を迎え、過去最多の盛会となりました。
外科教育にも力を注ぎ、学生や若手医師が最新の知識や技術のみならず、「思いやりのある医療」を学べる環境づくりを心がけています。医療がどれほど進歩しても、人と人との信頼関係こそが最も大切であると、私たちは考えています。
今後も、患者さん、ご家族、地域の皆さま、そしてすべての医療関係者から信頼される講座であり続けられるよう、努めてまいります。

閉じる
沿革
昭和53年 |
香川医科大学(現香川大学医学部)設立。 ![]() |
---|---|
昭和55年4月1日 | 田中聰教授が就任。外科学講座第一外科学(現消化器外科・心臓血管外科)開設。 |
昭和59年 | 教授1、助教授1、講師2、助手3で教官がすべてそろい、現在本学での消化器外科及び心臓血管外科の基を築きあげる。 |
平成6年3月 | 第一外科の基礎を築き上げられた田中聰教授が定年退官。4月から第二代教授として前田肇教授が就任。 それまで徐々に進めてきた臨床・教育・研究という大学病院の3本柱をさらに発展させ、多くの成果をあげている。 |
平成9年 | 田中聰名誉教授が香川医科大学学長に就任。多大な業績を残して平成12年に退官。 |
平成15年10月 | 国立学校設置法の一部改訂により、香川医科大学から香川大学医学部となる。 |
平成17年 | 前田肇教授が香川大学副学長に就任され、第一外科教授を退官。 |
平成18年4月 | 講座再編により第一外科が消化器外科と心臓血管外科の2講座に分かれ、それに伴い同年6月に消化器外科に鈴木康之教授が着任。 |
令和3年4月 | 鈴木康之教授が退任され、兵庫県立淡路医療センター院長に就任。 |
令和3年9月 | 岡野圭一准教授が消化器外科学教授に就任。 |
