医学生・研修医の皆様へ
香川大学消化器外科では
あなたの熱意を最大限に尊重した研修を目指します。
出産・育児や介護にも配慮した研修が可能です。
香川大学消化器外科の特色
- 肝臓、膵臓、胆道、食道、胃、大腸の外科治療を専門として診療を行っています。2018年の全手術症例数は543例でした。
- 日本外科学会指定施設、消化器外科指定修練施設、肝胆膵外科高度技能専門医修練施設(A)、日本大腸肛門病学会認定施設、食道外科専門医準認定施設、日本膵臓学会認定指導施設、日本胆道学会認定指導施設、日本腹部救急医学会認定施設として認定を受けており、各領域の高難度・大規模な手術も安全に行っています。
- 消化管・肝胆膵の各領域に日本内視鏡外科学会技術認定医を擁し、安全性と癌の根治性の両立を求めた腹腔鏡手術を積極的に行っています。
- 肝胆膵・消化管の高度進行がんに対しても、腫瘍内科や放射線治療科と協力して放射線治療や化学療法を組み合わせた集学的治療を積極的に行い、がんの治癒を目指しています。
- 膵臓の移植医療を行っています。
当院は2009年に膵臓移植実施施設に認定されました。病院全体で移植医療の推進に力を入れており、膵臓移植移の際には当科のみならず、移植医療に携わる泌尿器科、腎臓内科、糖尿病内科、麻酔科などが連携をとり、治療に当たっております。2019年4月現在までに、当院で7例の膵臓腎臓同時移植と1例の腎移植後膵臓移植を実施致しました。移植後の成績として、6例が良好な膵臓機能を維持しており、インスリン注射が不要となっております。現在までの移植臓器の生着率は膵臓が75%、腎臓が86%となっています。また、多くの方が膵臓移植後に完全社会復帰を果されています。
卒後臨床研修について
香川大学医学部附属病院卒後臨床研修プログラム「MANDEGAN」のもとに、香川県内の連携施設と協力して独自の卒後臨床研修制度を施行しています。
当科では研修医の先生方には、上級医の指導のもとに以下の研修・習得をして頂くよう努めています。
- 消化器外科疾患の術前・術後管理
- 消化器外科手術の解剖理解と助手としての手術参加
- 縫合・結紮手技の修練
- 症例プレゼンテーション
- 患者さんの診察・コミュニケーション
また、興味のある研修医の先生方には、積極的に学会や研究会での発表を行っていただいています。上級医の指導のもと、発表のためのスライド作成や発表内容の原稿作成などを行う機会はたくさんあります。
定期的に懇親会を開催し、仲良く楽しく仕事ができる環境にあります!
外科専門研修について
香川大学消化器外科では、初期臨床研修修了後の3年間は外科専門医の取得に必要な外科診療を円滑に経験することができます。また、新専門医制度においては2施設以上での研修が必須とされています。
消化器外科疾患の診療経験はもちろんのこと、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科、乳腺外科など外科専門医取得のために必要な診療経験が得られるように他科と連携しており、最短での「卒後6年目での外科専門医」取得ができる環境にあります。
また連携施設では「研修医」ではなく「外科スタッフ」として外科診療を行うことができます。自立した外科医になるために、上級医の丁寧かつ熱い指導をうけて外科の腕を磨くことができます。
「外科専門医」取得後は、サブスペシャリティー領域専門医である「消化器外科専門医」を取得するためのより専門的な診療経験を得ることができます。実質臓器(肝臓・胆道・膵臓)や消化管(食道・胃・大腸)の良性・悪性疾患をメインとして様々な手術手技の習得を目指します。
連携施設
基幹施設である香川大学医学部附属病院だけでなく、香川県内・県外の様々な連携施設で外科研修・診療を行うことができます。
希望があれば、多くの症例を有する香川県外の連携施設での外科研修や診療も可能です。
《香川県外の連携施設や医局員の過去の研修先》
- 加古川中央市民病院(兵庫県)
- 総合病院聖隷三方原病院(静岡県)
- 静岡県立静岡がんセンター(静岡県)
- 国立がん研究センター中央病院(東京都)
- 国立がん研究センター東病院(千葉県)
個人個人の外科医としての将来像や希望を最大限尊重した外科研修を心がけています!
心配なことや希望したいことは、いつでも相談してください!
研究・留学について
手術を生業とする外科医であっても、未来のより良い外科治療のための研究はとても重要です。香川大学消化器外科では、様々な領域の臨床および基礎研究活動を積極的に行っています。
卒後6-7年目以降は希望があれば大学院への進学が可能です。上級医の指導のもと、臨床研究だけでなく基礎研究を行って、医学博士を取得することができます。
毎年優秀な業績を残した大学院生に送られる香川大学大学院医学系研究科 西田賞を、令和元年度は当科 近藤彰宏が受賞しています。
また、研究のために海外留学をすることも可能です。
<過去の医局員の留学先>
- 米国ウィスコンシン大学
- 米国ミネソタ大学
- 米国ジョンズ・ホプキンス大学
- 米国ケースウエスタンリザーブ大学
- 米国NIH国立がん研究所
外科教育について
香川大学消化器外科では、
若手外科医の教育に積極的に取り組んでいます。
臨床実習生や初期研修医に対する縫合・結紮手技の研修
ドライボックスやシミュレーターを用いて、定期的に縫合結紮(腹腔鏡下含む)を練習しています。最初は難しいと感じることが多いですが、繰り返し練習を重ねることで、皆みるみる上達していきます。
腹腔鏡手術の勉強会
香川大学消化器外科では、腹腔鏡下肝胆膵外科手術や腹腔鏡下消化管外科手術を勉強するために、「LAP-HPBセミナー」や「SaLSUS (Sanuki Laparoscopic Skill-Up Seminar」といった腹腔鏡手術を勉強するためのセミナーを定期的に開催しており、若手外科医が効率よく腹腔鏡手術を学べる環境を整えています。
国際学会発表
香川大学消化器外科では、若い先生たちが積極的に国際学会への参加・発表を行っています。香川県にとどまらず日本を越えて世界へ発信できる外科医の育成を目指しています。
様々な行事
外科医は患者さまのために日々研鑽を重ねて技術や知識を磨く必要があります。毎日集中して診療を行うため、時折の息抜きも重要です。
香川大学消化器外科では、年間を通して様々な行事や飲み会を開催しており、スタッフ間とのコミュニケーションを図っています。
香川大学消化器外科は非常にスタッフ間の仲が良く、
これは日々の診療を円滑に行ううえでとても大事なことです。
みなさん、一緒に働きましょう!
医局員からのメッセージ
卒後7年目 長尾 美奈
~入局してから現在まで~
- 卒後3年目に入局、1年間大学病院に勤務
- 4年目の半年間は大学病院で心臓血管外科
- 呼吸器乳腺外科
- 小児外科をローテーション
- 以降6年目までは香川県内の関連施設に勤務
- 7年目で大学病院に戻り大学院に入学。現在は大学院講義を受けながら臨床を継続中
大学病院:アカデミックな経験を!
3年目の1年間は肝胆膵チームに所属しました。高難度手術が多く、一筋縄ではいかない症例もありましたが、先輩医師の巧みな技術、患者さんや手術に対する熱い思いに、日々刺激と感銘を受けました。先生方は忙しい中でも常に熱心にご指導してくださいました。学会発表の機会も多くいただき、外からの刺激も多くありました。関連施設で修練後この度大学に戻り、さらに研鑽を積むと同時に、大学院生として研究することも楽しみにしています。
大学病院の特徴のひとつとして、カンファレンスが充実している点があります。若手医師がプレゼンテーションをする機会が多く、しっかりとした準備とプレゼンテーションを繰り返していくうちに、自然と知識が向上し、プレゼンテーション能力もあがります。良いプレゼンテーションができることは、カンファレンスや学会発表だけでなく、患者さんへの説明の際にも理解・信頼を得ることにつながる、とても大切なことだと思います。
関連施設:たくさん執刀!
若手医師にとって、関連施設が大学病院と大きく異なる点は、執刀数と緊急手術の多さです。執刀手術は、胆摘、ヘルニア、アッペなどの良性疾患からはじまり、少しずつ胃や大腸の悪性疾患の執刀も増えていきます。緊急手術も多く、連日の緊急手術や1日に2-3件あるという日もあります。どんどん手を動かし、手術の奥深さを実感し、ますます外科が好きになります。
外科専門医に必要な症例は、高難度手術や他科症例に関しては大学病院で、執刀症例に関しては関連施設で十分経験できるので、問題なく最短(卒後6年目)で専門医を取得することができました。また、関連施設でも、積極的に国内・海外学会発表や論文執筆に取り組めました。
入局を考えている皆さんへ
香川大学の医局はとても雰囲気の良い自慢の医局です。尊敬する先輩医師、切磋琢磨できる仲間、高いポテンシャルを持った後輩達に囲まれて、充実した日々を送っています。
女性医師もたくさん活躍しています。“女性の先生がいてくれてよかった”と患者さんやコメディカルの方たちから言ってもらうことも多く、女性外科医だから提供できる医療もあると実感しています。医局全体でワークライフバランスを大切にしており、仕事もプライベートも楽しく過ごしていますよ。
皆さんもぜひ一緒に働きましょう!
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卒後4年目 清水 美雄
~自己紹介~
- 岡山県津山市(B’zの稲葉さんの出身地)生まれ
- 大学ではバドミントン部に所属
- 香川大学卒後臨床研修センターで初期研修
3年目までの研修内容 | |||||
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1年目 | 消化器内科 | 循環器内科 | 消化器内科 | 救命救急 | 麻酔科 |
2年目 | KKR高松病院 (内科) |
KKR高松病院 (内科) |
済生会病院 (外科) |
||
3年目 | 入局! | 外科専門医ローテーション |
消化器外科への進路は決めていたため、内科系は初期研修の2年間しか研修の機会がないと考え重点的に研修をするようにしました。消化器外科になった今でもこの2年間で得た知識・経験が非常に役に立っています。もちろん外科での研修も充実していて、手術の基本から人生初の執刀なども経験しました。
豊富な同期たち
研修医2年目の秋に日本消化器外科学会主催の手術手技講習会であるJESUS 2018に医局から参加させていただきました。全国から外科を志望する初期研修医が集まり、腸管吻合や腹腔鏡下での結紮などのトレーニングを高名な先生方に指導していただくという貴重な機会でした。この時、香川大学から参加した研修医は私を含めて4人でした。当時は進路を迷っている人もいましたが、今では全員が消化器外科に入局し、もう1人を加えた5人でお互い刺激し合っています。
外科専門医について
外科専門医取得のためには消化器外科以外に心臓血管外科・乳腺外科・呼吸器外科・小児外科の症例経験が必要ですが、そこは医局がきちんと配慮してくれており、半年間のローテーションで全て経験することが出来ました。専門医取得のために、私のような若手医師のワークプランをきちんと考えてくれていることを実感します。
また大学病院で専門的な診療経験を積みたいという希望がありましたが、これに関しても配慮してくれて、4年目の現在大学病院の肝胆膵外科チームで日々励んでいます。
専門医取得を前提として、個人の意向や希望に耳を傾けてくれることも、香川大学消化器外科の医局の大きなメリットだと考えています。
入局を考えている皆さんへ
香川大学消化器外科では素晴らしい先輩・指導医の先生方ばかりで満足のいく研修や実績を積むことができるとお約束します。3年目、4年目は特に自分の判断に不安を覚えることや困ることも多々ありますが、どの先生も快く相談に乗ってくださり、アドバイスや指導をいただく事ができます。
また、技術面では学内に腹腔鏡手術トレーニング用のドライボックスがあり、誰でも自由に使うことができます。こっそり練習をしておけば突然のチャンスにも対応できる!かもしれません。
仕事ばかりではなく、イベント時には皆で飲みに行ったり、イベントがなくても指導医が飲みに誘ってくれて、しっかりコミュニケーションを取ることができ「仲間」であることを強く実感します。
また、家庭への配慮も手厚く、公私共にサポートする体制が整っている医局です。
決して後悔をする事はないと断言します!私たちと一緒に働きましょう!
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