歯科口腔外科学講座専門医育成プログラム
1.講座紹介
当科における後期研修は、1年間の卒後臨床研修を終了した後、2年目からの専門医育成のための研修として位置付けられる。 1)一般歯科診療、小児歯科診療、障害者・有病者・高齢者の歯科など全人的医療としての歯科医療を習得する。 2)口腔外科的疾患の高度の診断・治療能力を習得する。 3)口腔外科専門医資格の取得。 4)生涯にわたる意欲的な教育・臨床研究者の育成。 臨床コースは、2年間は歯科口腔外科診療の基礎トレーニングおよび麻酔科での研修を行い、その後、外来診療、病棟処置、手術を通して口腔外科専門医をめざした高度な研修を行う。 大学院コースは、歯科口腔外科診療の研修と並行して医学博士取得のための基礎研究、臨床研究を行い、学会発表および論文作成を行う。 |
2.専門医育成プログラム
年次 | 修得すべき手技や手術経験目標数等 |
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1年次(卒後2年目) | 基本的な患者管理能力の習得および麻酔研修・救命救急処置の習得。一般歯科診療(20)、簡単な外来手術(20)、入院患者管理(10)、麻酔研修(50)、救急治療(5) |
2年次(卒後3年目) | 外来手術の習得並びに侵襲の少ない全身麻酔下手術の経験。外来手術 (20)、入院患者管理(20)、救急処置(適宜)、臨床研究活動(1) |
3年次(卒後4年目) | 中難度の全身麻酔下手術の経験。補綴前外科・消炎・嚢胞・良性腫瘍(25)、外来治療・救急処置(適宜)、入院患者管理(20)、臨床研究活動(1) |
4年次(卒後5年目) | 全身麻酔下での中難度・高難度手術の経験。唾液腺・上顎洞・顎顔面骨骨折(20)、外来治療・入院患者管理・救急処置(適宜)、臨床研究活動 (1) |
5年次(卒後6年目) | 全身麻酔下での高難度手術の経験。顎矯正・骨延長・悪性腫瘍手術(10)、外来治療・入院患者管理・救急処置(適宜)、臨床研究活動(1) |
6年次(卒後7年目) | 全身麻酔下での高難度手術の経験。骨延長・顎関節・悪性腫瘍手術(10)、外来治療・入院患者管理・救急処置(適宜)、臨床研究活動(1) |
3.専門医資格のために必要とされる技能・手技目標
専門医資格 | 技能・手技目標及び受験資格等 |
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口腔外科専門医 | 受験資格 ・ 6年以上継続して(社)日本口腔外科学会会員で、かつ指定機関で6年以上の口腔外科に関する研修を受けた者。 ・ 本学会で演者として学会発表を行った者。 ・ 口腔外科に関する学術論文を3編以上発表した者。 受験申請に必要な技能・手技目標 1)100 例以上の執刀経験 歯・歯槽外科、消炎手術、良性・悪性腫瘍、嚢胞、唾液腺、顎顔面骨骨折、顎関節、補綴前外科、顎矯正手術、骨延長術、口腔インプラント、唇顎口蓋裂、再建外科を含む 2)50 例以上の入院症例の全身管理 3)10 例以上の口腔外科難症例の管理・診断 |
口腔インプラント認定医 | 受験資格 ・ 5年以上継続して日本口腔インプラント学会会員で、かつ指定研修機関で5年以上の口腔インプラントに関する研修を受けた者。 ・ 学会出席、学会発表(ケースプレゼンテーションを含む)、論文発表及び2名の指導医の推薦。 受験申請に必要な技能・手技目標 1)認定医申請用教育講座を受講していること。 2)20 例以上のインプラント埋入経験(全て上部構造装着から3年以上経過したもの)で、そのうち多数歯欠損を3症例以上含んでいること。 |
小児口腔外科認定医 | 1)5年以上当施設で学会の定める研修プログラムに従い診療に従事していること 2)小児口腔外科に関する学会発表・学術論文を有すること 3)認定医審査に合格すること.筆記試験および口頭試問で行う |
4.関連教育病院
関連教育病院名 | 習得可能な専門医資格 |
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高松市立国民健康保険塩江病院 | 日常的歯科疾患、口腔外科疾患、地域医療 |
かがわ総合リハビリテーションセンター病院 | 障害者歯科治療,障害者歯科認定医 |
5.お問い合わせ先
香川大学医学部歯科口腔外科学講座
〒 761-0793
住 所 香川県木田郡三木町池戸1750-1
電話番号 087-891-2227
E-mail koms-m@kagawa-u.ac.jp