調剤室の業務は、内用薬・外用薬による薬物療法が適正に行われることを目的に内用薬・外用薬の保管・管理、入院・外来患者さんに投薬する内用薬・外用薬の払い出しを行うことです。
業務紹介
処方せんに従って、内用薬・外用薬の「調剤」(薬を調合すること)を行っています。
調剤業務
薬剤師の基幹業務である「調剤」(薬を調合すること)を行っています。すなわち、医師の入力した内用薬・外用薬の処方せんを、処方鑑査し、調剤し、調剤鑑査し、患者さんに交付し、必要に応じて服薬指導を行います。年間に外来処方せん約11,000枚、入院処方せん約93,000枚を調剤しています。院外処方せん発行率は約90%です。
※薬剤師法 第1章 総則(薬剤師の任務)
第1条 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする
調剤の流れ

- 処方せん・藥袋の印刷
(薬袋発行プリンタ)
- 処方鑑査:用法・用量、相互作用などをチェックし、問題があれば主治医に疑義照会します。
- 調剤:計数調剤(錠・カプセル剤、外用剤)、計量調剤(内用散剤、内用液剤)、散剤分包(1回服用量に分包)を行います。
(錠・カプセル剤)
(散剤・散剤分包機)
- 調剤鑑査:処方内容を再度確認し、薬剤が正しく調剤されているかをチェックします。
- 交付、服薬指導:患者さんにお薬、お薬手帳用シール、薬剤情報提供書を渡し、特殊な使用方法の薬剤などは服薬指導を行います。
患者サービス
- 外来患者さんにお薬手帳用シールと薬剤情報提供書(お薬説明書)を渡しています。
- 入院患者さんに定期処方と、必要に応じ、退院処方の1包包装を行っています。
(1包包装)
(1包包装機)
- 「お薬手帳」を患者さんの要望に応じお渡ししています。薬歴、検査、診察内容などを記入することができます。
調剤の安全対策
- 処方オーダで入力時に用法・用量、相互作用、アレルギー薬剤、重複投与、禁忌病名等をチェックします。
- 毒薬は、黒字に白の文字で毒の文字を記載し、他の医薬品と区別して鍵のかかる場所に保管をし、常時施錠をし、受払は全て記帳して管理しています。向精神薬の第一種・二種などは、他の医薬品と区別して保管し、受払は全て記帳して管理しています。劇薬は、赤字に劇の文字を記載し、他の医薬品と区別して管理しています。
- 特別な注意の必要な薬品における注意事項は、薬品棚や調剤棚への表示と処方せん印刷時の注意書発行により注意喚起しています。
- 特殊な調剤が必要な処方せんは「特殊調剤録」に調剤方法を記載しています。
- 内用錠剤・カプセル剤、外用剤、自己注射剤等は、処方オーダと連動した、PDA(携帯情報端末)を用いた計数チェックシステムを使って、処方された薬品と、実際に調剤する薬品をチェックします。
- 内用液剤と散剤の計量調剤は、処方オーダと連動した水剤鑑査システム、散剤鑑査システムを使って、処方された薬品と計量する薬品の種類と量をチェックします。
- 散剤分包機を散剤鑑査システムと連動することにより、散剤を必要包数に自動で分割し、散剤分包紙に患者名、薬品名、1回量を印字します。
- 一部の内用液剤は、処方オーダと連動した自動水剤分注装置で調製しています。
(自動水剤分注装置)