「こころ」の悩みや問題は人それぞれです。「その人」ごとの悩み・問題に「その人」ごとの価値観を尊重しつつ「その人」の自己実現のお手伝いをする。そうした「こころ」の専門家をめざして学ぶのが臨床心理学です。
科学技術の進歩や複雑化する人間関係によって、人の「こころ」はストレスを感じています。保健医療・福祉・教育・産業・司法など「こころ」について幅広く学んだ心理援助職の活躍の舞台はますます広がりを見せています。
「こころ」と「からだ」の関連性や心理援助者にとって重要な疾患・障害についての医学的知識、さらに実習を通して育まれた実践力は、実社会の様々なシーンで活かされることが期待されます。例えば、身体面や心理面の発達に心配のある子どもの療育を担当する児童発達支援センターの児童指導員として、また、非行や家族の問題に対し、精神医学の視点をもった上で心理面からもかかわる家庭裁判所調査官として、などが挙げられます。