HIV/AIDSの基礎知識

HIVがうつる(感染する)原因は?

HIVは感染している人の精液・膣分泌液や血液に多く含まれています。HIVの主な感染経路は次の3つです。

1.性行為による感染

最も多い感染経路です。精液や膣分泌液に含まれているHIVが、性行為の相手の性器や肛門・口などの粘膜や傷口を通して体内に入ることで感染することがあります。感染率は、1%程度です。

2.血液による感染

HIVに感染した血液の輸血や覚せい剤などの薬物の“回し打ち”による注射器や注射針の共有により感染することがあります。また、医療従事者では、針刺し事故により感染する危険性があります。輸血による感染率は90%以上と高率ですが、針刺し事故での感染率は0.3%程度です。

3.母子感染

母親がHIVに感染している場合、妊娠や出産時に赤ちゃんに感染することがあります。妊娠中の胎盤経由、出産時の血液、母乳から赤ちゃんに感染する可能性があります。感染率は、母子感染の予防をしなければ20~30%、予防をすれば1%以下です。

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