特定行為研修は、今後の医療を支えるための国の施策の一環として2015年に創設された制度です。手順書により特定行為を行う看護師は、特定行為研修を受講することが義務づけられました。
香川大学の特定行為研修では、急性期医療や在宅医療の現場において、安全・安心かつ高度な臨床実践能力を発揮できる人材を育成しています。本研修は看護師自らが社会的責任と役割を自覚し自己研鑽を継続する基盤となるものです。県下唯一の大学病院として、新たな医療に寄与する看護師を養成し、地域医療の質向上に貢献します。
看護師の免許取得後、通算5年以上の看護実務経験を有することなどが要件となっています。
研修は4月~翌年3月の1年間のコースで開講しています。
研修科目には、特定行為区分に共通して必要とされる基礎的な能力を身に付けるための「共通科目」と、各特定行為に必要とされる能力を身につけるための「区分別科目」があります。研修は講義、演習、実習の形式で行います。講義はe-ラーニングが主体です。患者さんへの実技実習は所属している自施設で行います。各科目の修了要件を達成し、かつ筆記試験にも合格すれば、研修修了が認定されます。
当院の看護師の場合、研修修了後は安全で確かな特定行為実践のために、修得したスキルの最終確認およびスキルアップを目的に、指導医の監督下でフォローアップを行っています。一定のフォローアップを修了すれば「香川大学特定看護師」として院内認定されます。