国際保健医療分野では、依田助教を中心に以下の分野で研究活動を行っております。
アフリカ西部・マリ共和国Mopti州において、簡易キットを用いた水質調査や、飲料水源と下痢性感染症の相関などを住民への聞き取り調査により明らかにする研究を行っています。
日本のODAにより建設されたハンドポンプ式深井戸。
閉鎖回路かつ30メートル以上の深層の水源を利用しており、大腸菌汚染のないきれいな水を利用できる。
村落給水事業の概要(JICA資料)↓
http://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/gaiyou/pdf/mali_1401.pdf#search='マリ共和国 村落給水事業'
長崎大学熱帯医学研究所 生体疫学分野と協力して、ケニア・Mbita地区およびKwale地区の住民へ、急性感染症罹患時の受療行動と社会経済的因子を訪問調査し、ケニアの非都市部における住民の受療行動と医療経済分析を行っています。
ケニア・Kwale地区での聞き取り調査活動の様子
長崎大学熱帯医学研究所 一般共同研究 採択課題
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/nekken/study/h24selectlist.pdf
香川県におけるメンタルヘルス調査をもとに、気候・環境や文化、言語の異なる場所で生活する海外在留邦人をターゲットにメンタルヘルス調査を施行しております。なお、この研究は文部科学省科学研究費補助金:若手研究(B)からの支援を受けて行われております。
調査に協力していただける方はこちらのページをご覧ください。
ブラジル・Pelotas大学にてメンタルヘルス調査手法について専門家と討議
タイで2011年末に発生した洪水では、感染症流行の懸念が大きかったのですが、事前の予防行動がしっかりしていたため、大きな流行は防ぐことができました。しかし、メンタルヘルス対策は後手になっており、洪水被害が収束しても心の傷はなかなか癒えることがありません。私たちはタイ・マヒドン大学等と協力して、洪水被害者のメンタルヘルス調査を行い、現状を把握するとともに、今後同様な被害が起きる前にどのように対応すればよいかを考察していきます。この研究はエム・アイ・ユー財団助成金の支援を受けて行われております。
タイ・バンコク近郊の洪水被害地(2011年12月撮影)
タイ・マヒドン大学アセアン健康開発研究所主催の国際保健スタディーツアーの企画補助、コーディネートを行っております。日本の各地から医療系大学生を中心に国際保健に興味のある学生さんが多数参加します。
農村部のコミュニティヘルスセンターで活動の概要について説明を受けている様子
「タイ国の保健と社会発展」研修プログラムHP↓
http://mahidol-prgm.internet.ne.jp
香川らしい国際協力プロジェクトとして、香川県が行っているプログラムですが、2012年は当教室からも専門家派遣協力を行い、依田助教が感染症対策についてのセミナーをハイフォン市で行いました。
ハイフォン市予防医療センターでの講演の様子
香川らしい国際協力プロジェクト(香川県総務部国際課ホームページ)
http://www.pref.kagawa.lg.jp/kokusai/k_kagawarashii/index.html
本研究は、香川県で進んでいる糖尿病克服プロジェクト「チーム香川」を、ブルネイ・ダルサラーム国に導入し、同国の糖尿病と肥満を克服するプロジェクトを展開しようというものです。
まずは現状を正確に把握する必要があり、疫学調査班として、本学公衆衛生学教室とブルネイダルサラーム大学公衆衛生学の共同チームで調査に取り組む予定です。