令和二年3月7日(土)に、第38回日本国際保健医療学会西日本地方会を香川大学幸町キャンパス(香川県高松市)で開催することになりました。本学会が四国で開催されるのは平成24年の高知以来のことで、香川では初めてとなります。
私自身は関西国際医療協力サロンの時代に初めて参加させて頂き、その後、長らく本学会で勉強させて頂いております。この度、大会長を担当することとなり、大変光栄に思っております。
今年度のテーマは「国内における外国人の保健医療を考える」とさせていただきました。ご案内のとおり、近年わが国には多くの国々から、多くの外国の方が来られており、平成30年末の中長期在留者数は240万人を超え、その数は年々増加しています。なかでも技能実習を目的に来日される方が増加しており、受け入れるためのシステムが十分に整備されているとは言えないことから、保健医療に限らず多くの問題が存在しています。特に体制づくりが遅れている地方都市ではその傾向が顕著であります。
このような状況踏まえて、本大会では、国内の外国人、労働、地方をキーワードに、特別講演、シンポジウムを企画しています。まず、「外国人労働者の保健医療」について、(特活)シェア=国際保健協力市民の会副代表の沢田貴志先生からご講演を頂きます。それを受けて、主に中国四国地区の5名の有識者から、制度と現状、生活支援、医療サービス、感染症対策、労働と雇用について情報提供を頂き、参加者の皆様と共に議論を深めていきたいと考えております。
香川県高松市は瀬戸内海に面しており、多くの自然、食文化、伝統がちりばめられています。学会への参加とともに初春の瀬戸内の風情もお楽しみいただきたいと思います。
本大会が実り多きものとなるように準備をして参りますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
日本国際保健医療学会 第38回西日本地方会
大会会長 平尾 智広(香川大学 医学部 公衆衛生学 教授)