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診療案内

頭頸部がんの再建

頭頸部のがん切除後の再建

頭頸部がんとは耳・鼻副鼻腔・口腔・咽頭・喉頭・頸部食道などにできるがんの総称です。これらの切除手術で失われた組織を、他の組織で作り直すことを「頭頸部再建」といいます。例えば、舌がんで失われた舌を腹部や太ももの皮膚・皮下脂肪・筋肉・血管を、マイクロサージェリー(顕微鏡を用いて細い血管や神経をつなぐ手術)によって移植することで再建します(図1~4)。こうした、皮膚や脂肪組織・筋肉より構成される、移植される組織を皮弁(ひべん)といいます。マイクロサージェリーは形成外科の手技の中でも高度な部類に属しますが香川大学形成外科においては数人のエキスパートの協力により、全国的に見てトップクラスの成功率をおさめています。

図1:採取した皮弁

図2:皮弁採取の模式図

図3:舌を再建した直後

図4:再建後1年

また、がんの手術において骨を一部切除しなくてはいけない場合には、とりわけ緻密な術前計画が必要となります。この点、香川大学形成外科においては、術前に撮影したCTに基づき3次元立体模型を作製し、術前シミュレーションを行って切除・再建を行っています(図5~7)。チタンプレートや腓骨(足の骨)・腸骨〈腰骨〉等を用いて顎の再建を行っています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科、歯科口腔外科、食道外科、放射線科、言語聴覚士等と協力し、がんの根治性と術後のQOLの向上を目指しています。

頭頸部がん切除後の再建手術は、濵本有祐(はまもとゆうすけ)医師が担当しています(木曜日外来担当)。

図5:術前シミュレーション

図6:チタンプレート再建

図7:術後のCT所見

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